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巨大地震「隙間の水で岩盤滑りやすく」
動画⇒http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131008/k10015108021000.html
10月8日 4時21分 NHK
おととしの巨大地震で地震を引き起こした東北沖を掘削調査した結果、プレート境界の岩盤が水を通しにくい性質だったことが分かりました。
研究チームは、岩盤の隙間にある水が地震でずれ動いて発生した摩擦熱で膨張して滑りやすくなり、津波が大きくなったと分析しています。
おととし3月の巨大地震のメカニズムを調べるため、日本やアメリカ、ヨーロッパなど10か国の専門家による共同研究チームは、去年三陸沖に探査船を出して地震で大きくずれ動いた日本海溝付近を掘削調査し岩盤の性質を詳しく調べました。
掘削調査を行ったのはプレート境界の海底に近い比較的浅い部分で、おととしの巨大地震ではこの浅い部分が大きくずれ動いて津波が大きくなったとされています。
調査の結果プレートの境界に当たる海底から820メートル付近の岩盤は粘土鉱物がおよそ70%含まれていて周辺に比べて100倍から1000倍、水を通しにくいことが分かりました。
また、岩盤の温度を計測したところ周辺に比べて0.2度から0.3度ほど高くなっていることが分かりました。
おととしの巨大地震のあとずれ動いた場所の温度を計測したのは初めてで、地震が発生したときにさかのぼって温度を計算すると、岩盤がずれ動いて発生した摩擦熱が数百度に及んでいたと推定されました。
研究チームは、プレート境界の海底に近い比較的浅い部分では、摩擦熱で岩盤の隙間にある水が膨張して滑りやすくなり、大きくずれ動いて津波が大きくなったと分析しています。
分析を担当した独立行政法人海洋研究開発機構の谷川亘さんは「地震や津波が発生するメカニズムを解明するため南海トラフについても調査をする必要がある」と話しています。
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